靴の工程:ハンドソーン・ウェルテッド製法

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当店では、底付けの時、主にマッケイ製法とハンドソーン・ウェルテッド製法を採用しています。ここではハンドソーン・ウェルテッド製法を紹介いたします。

概要

ハンドソーン・ウェルテッド製法とは、中底と本底の間にウェルトという細い革を挟む製法です。中底と本底はウェルトを通してつながっています。

ハンドソーン・ウェルテッド製法の靴のつま先をよく見ると、アッパーを守るように革が数ミリはみ出していて(コバといわれる部分)、さらにその部分に縫い目が走っているのがわかります。コバがしっかりしていること、そして縫い目が見えることがハンドソーン・ウェルテッド製法の特徴です。

本底と直接縫い付けられているのはウェルトなので、機械縫いによる修理でも中底に新たな傷をつけずに本底を取り替えることができます。また、ウェルトには局所的にかかった力を分散し和らげる作用もあります。

製法の種類:シングルとダブル

ハンドソーン・ウェルテッド製法には、シングルとダブルがあります。ダブルでは底の周り全体にウェルトを縫い付けますが、シングルの場合、踵は除きます。
たとえば、本店の「外羽根001」の製品画像にはシングルを掲載しています。

一方、ブーツ001はダブルです。

修理を容易にする、力を分散するという点でいえば、かかと部分にウェルトをはさむ必要はあまりありません。しかし、見たときの印象としてはウェルトを見せることでよりごつくなります。ブーツ001はさらにストームウェルトというL字型のウェルトを使い、アッパーと釣り合うようにしています。

工程

釣り込みの処理が終わった時点から説明していきます。

釣り込み時の断面図(再掲)


中底にウェルトをすくい縫いで縫いつけ、次にウェルトと本底を出し縫いで縫い付けます。

  1. 準備
  2. ウェルトを縫い付けたときに段差ができないよう、あらかじめウェルトを縫い付ける部分の中底を漉いて薄くしておきます。また、中底に針を刺すための溝をつけます。

  3. すくい縫い
  4. すくい縫いでウェルトを中底に縫いつけます。ハンドソーン・ウェルテッド製法では、すくい縫いを職人が手で行います(手縫いの説明は「すくい縫い」をご覧ください)。機械で縫う場合はグッドイヤー・ウェルテッド製法と呼ばれます。

    すくい縫い後

    すくい縫いが終わったときの裏の様子

  5. 底面を整える
  6. 本底を縫い付ける前に、衝撃を吸収させるためのコルクを挟んだり、余分なところを切る・削るなどして底が平らになるように整えます。

    コルクを入れて底面を整えた様子

  7. 出し縫い
  8. 出し縫いでウェルトを本底に縫い付けて、底付け終了です。

    出し縫いは手縫いと機械縫いの両方があります。手縫いの詳しい方法については、「出し縫い(手縫い)」で紹介いたします。

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